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金融業界向けAIレポート:人工知能(AI)が起こす金融エコシステムのトランスフォーメーション




こんにちは。不動産担保ローンの日宝です。
2018年も残すところ、あとわずかとなりました。皆様におかれましてはますますご清栄のこととお慶び申し上げます。また、本年中は格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げます。来年も倍旧のご支援ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
さて今日は、金融業界向けAIレポートに関するニュースに触れてみたいと思います。



 デロイト トーマツ グループは、人工知能(AI)が金融業界に及ぼす影響を考察したレポート「金融サービスの新しいフィジックス-人工知能(AI)が起こす金融エコシステムのトランスフォーメーション」を、本日発行しました。本レポートは、世界経済フォーラム(World Economic Forum:WEF)とデロイトの共同研究に基づくデロイトの報告書(原題: “The new physics of financial services | How artificial intelligence is transforming the financial ecosystem”)の日本語版です。AIの影響を、「価値創造」、「オペレーティングモデル」、「競争」、「公共政策」の4つの観点、計8つの考察として掲げています。
本レポートでは、AIの導入により、金融機関の顧客獲得・維持方法が急速に変わる中で、フロントおよびバックオフィスでのオペレーションが根本的に変化すると共に、金融市場における成功要因や競争原理も大きく転換し、さらに、格差や倫理といった面において様々な社会的な課題が浮き彫りになることが指摘されています。以下にその骨子を紹介します。

<価値創造>
1.顧客ロイヤリティ獲得の新たな方策
価格やスピード、アクセスといった従来の差別化要素が薄れる中、金融機関は顧客への提供価値で勝負することになります。新しい方策として、AIを大胆に活用し、固有の金融ニーズに対応するパーソナルカスタマイゼーションなどを通じた継続的なベネフィットの提供(例:異業種と連携し、顧客データを基に最適な商品・サービスや融資の提供)などが重要性を増しています。また、アドバイスの高度化や、ワンストップのソリューションの提供で差別化を図る動きがさらに加速します。金融機関以外のプレーヤーとの競合もより一層顕在化すると予想されます。

2.セルフドライビング・ファイナンス(金融の自律的な運用)
AIは、日常的な取引の自動化や複雑な意思決定に関わるアドバイスが提供できます。さらに、日々の金融取引管理において、顧客の意思決定を介さずに、AIが最善の業者・商品を判断、取引を実行・完了すること、すなわち金融の自律的な運用が可能です。データの集積が進み、AIの能力が高まることで、さらなる自動化・より複雑なアドバイスの提供ができ、自律的な運用が加速していきます。

<オペレーティングモデル>
3.コストセンターからプロフィットセンターへ
AIはバックオフィス機能の一部を事業化できるほど大きく進化する可能性があります。自社の最先端の機能を他社へサービスとして展開してデータを収集することで、他が追随できないスピードで継続的にオペレーションを改善し、持続的な収益源となります。膨大な質の高いデータを集めることが競争優位につながるため、先行して取り組むことが優位に働く傾向が顕著になります。

4.人材に係る課題の解決
AIの導入により、新たな仕事が生み出されるより早いスピードで既存の仕事が失われていく可能性があります。一方で、全く新しい人材が必要となっていきます。最適な人材ポートフォリオの構築は、変革のスピードに多大な影響を与える課題です。経営者は人材戦略を競争上の優先事項ととらえ、AIの普及がもたらす新しい競争環境に適応した組織構造や人材管理手法を構築する必要があります。

<競争>
5.市場構造の二極化
AIは、ローンや保険など価格に左右される金融商品については、顧客を積極的に低コストの業者へ向かわせ、コスト以外のニーズのある顧客には、最適化のアルゴリズムによって最もニーズにあうニッチな商品を探しあてます。これにより、金融市場の構造は大規模なプレイヤーとイノベーションを迅速に起こすニッチなプレイヤーの二極に集約され、その中間に位置する中規模金融機関は厳しい勝負を強いられます。資産の集中化が進むため、金融当局は対応を迫られるでしょう。新規参入の規制障壁を緩和する圧力も高まるでしょう。

6.データ連携に対する懸念
より高度なAIの活用に必要とされるデータの質と量を確保する上で、他社とのデータ連携が有効な選択肢の1つと考えられます。しかし、データ連携は、そのパートナーの間に勝ち組と負け組を生むリスクをはらんでいます。連携から生じる緊張状態を緩和しながら、適切なデータ連携を構築することが肝要となります。

<公共政策-Public Policy>
7.共通課題に対する共同の解決法
金融システムにおける課題の中には、AIを活用した共同ツールによって解決できる可能性があるものがあります。 金融システムの安全性・信頼性に関わるプロセスなど、非競合領域に関わる活動については業界全体で解決策を共同化するメリットが大きいと言えるでしょう。

8.規制と倫理のジレンマ
各国政府が国民を保護し、国民の権利を明確にするための新しいルールを模索する中、グローバルのデータ規制はかつてない変化を遂げています。クラウドベースのサービスの活用、個人データの活用、金融データへのアクセスといったデータの利活用に係るルール形成は、AIの発展に多くの点で影響するでしょう。また、AIは、金融システムの安全性、経済成長、消費者保護等の事柄に大きく影響する可能性があるため、その導入により得られる便益とリスクについて、経済や社会の健全なあり方を踏まえて考慮する必要があります。
本レポートではそれぞれの考察についての詳細、事例、検討すべき事項を紹介しています。
全文は下記をご覧ください。
https://www2.deloitte.com/content/dam/Deloitte/jp/Documents/financial-services/lc/jp-fi-the-new-phisics-of-financia-services.pdf

PRTIMES 2018年12月7日配信 金融業界向けAIレポート:人工知能(AI)が起こす金融エコシステムのトランスフォーメーション より引用


AI技術の普及は、金融業界に限ったものではありません。レポート内に挙げられた以下の「想定される変化」は、他の業界でも共通です。
・今までにない顧客経験価値(顧客体験)
・従来のオペレーティングモデルの変革
・競争原理が激変する
無人店舗の開店や、仮想通貨で広がりつつある「信頼スコア」、AIによる株取引など、2018年も多くのAI関連サービスがリリースされました。また、病気の兆候をAIが発見する「AI医療診断」や、介護など人手不足の現場で活躍できるロボットなども開発が進められており、まさに顧客体験は一変、オペレーティングモデルは大きく変わることが想定されます。
AIの普及とともに、「サイバー攻撃にどのように対応するのか?」等のセキュリティ強化は、比例して課題になります。トレンドマイクロ株式会社は、「2019年には、AIによるセキュリティ対策を回避する攻撃や、AIを悪用したサイバー攻撃が登場し、テレワークの普及が法人セキュリティにおける新たな弱点になる」と予測しているそうです。しかしながら、AIによってサイバー攻撃を検知するサービスもあり、ハッカーと応酬の繰り返しは今後も続きそうです。
しかしながら、無人コンビニやスマート家電など私たちの生活に深く関わる「顧客体験の変化」にはワクワクする方が多いのではないでしょうか。2019年もどのような新しいサービスがリリースされるか注目したいですね。
それでは、良い年をお迎えくださいませ。来年もよろしくお願い申し上げます。



不動産担保ローンの日宝より
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