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「電子委任状」で不動産関連の契約書も変わるか?総務省、経済産業省が電子委任状取扱業務を初認定。




こんにちは。不動産担保ローンの日宝です。
総務省が11日公表した住民基本台帳に基づく2018年1月1日現在の日本人の総人口は、前年同期比0.30%(37万4055人)減の1億2520万9603人で、9年連続の減少となりました。
三大都市圏の人口は6453万4346人と過去最多を更新し、全国の人口に占める割合は12年連続で50%を超え、特に東京一極集中の傾向が鮮明となっているようです。
出生率を上げるためには、産休や育休の充実、ヨーロッパに多くみられる国による医療費・教育費の負担など、改革が必要になりそうですね。
さて今日は、不動産業界での「電子委任状」について触れてみたいと思います。



総務省及び経済産業省は、電子委任状の普及の促進に関する法律第5条第1項に規定する主務大臣の認定を、セコムトラストシステムズ株式会社及び株式会社エヌ・ティ・ティネオメイトに対して行い、認定状を交付したと発表した。
認定は6月27日付で、今回が初めての電子委任状取扱業務の認定となる。
では「電子委任状」とは一体どのようなものか。不動投資家にも関係してくるようなものなのか?
電子委任状の普及の促進に関する法律(電子委任状法)は、平成29年6月16日公布、平成30年1月1日から施行された。 「電子委任状」とは法人の代表者等が使用人等に代理権を与えた旨を表示する電磁的記録(同法2条1項)のことで、「電子委任状取扱業務」とは、代理権授与を表示する目的で、法人等の委託を受けて、電子委任状を保管し、関係者に対し、当該電子委任状を提示し、又は提出する業務(同法2条3項)をいう。
つまり「電子委任状」は、これまで書面で作成していた会社の代表者名義の委任状を電子化(データ化)したもので、「電子委任状取扱業務」はこの「電子委任状」が真正なものであることを契約者等が確認するため、当該電子委任状の保管等を行う業務である。
例えば、法人Aが取引先等と何らかの契約を結ぶ場合、契約書には双方の代表者名の記載、代表取締役印の押印があるのが原則だ。
しかし諸般の事情で、法人Aの契約者名、押印が担当部長であることもある。この場合、通常は契約書に代表者が担当部長に権限を委任した旨を記載した「委任状」を添付することになる。
この契約が「電子契約」となった場合、代表取締役印の代わりに、現在は代表者の「電子証明書」を添付しているが、先のケースでは、担当部長の「電子証明書」と「電子委任状」を添付することになる。
「電子委任状」は、法人Aがあらかじめ「電子委任状取扱事業者(電子委任状取扱業務を行う事業者)」に登録しておく。取引先は「電子委任状取扱事業者」が保管している「電子委任状」を閲覧、取得等することで、担当部長が適正に権限を委任されている(代理権を取得している)ことを確認し、契約を正式に締結することになる。
電子委任状法では、契約の申込み等の手続や行政機関に対する申請等の手続を電子的に行う「デジタルファースト」実現のため、電子委任状の普及と電子商取引その他の高度情報通信ネットワークを利用した経済活動の促進を図ることを目的としている。
具体的には同法第3条第1項の規定に基づき定められた指針(電子委任状の普及を促進するための基本的な指針)で、次のような手続きでの電子委任状の使用を想定している。

・ 企業間で行われる電子契約、申込み等の手続
・ 国及び地方公共団体の調達における電子入札等の手続
・ 行政機関に対する電子申請等の手続
つまり、1番目の想定にあるように、民間でのWEB上での契約、申込み等で電子委任状を使用するということは、不動産の買い付け、売買契約、管理委託契約等不動産取引に係るあらゆる場面での契約書が電子化され、電子委任状を添付するというようなことが考えられる。
当面は行政機関等に対する申請、手続き等での利用が先行していくと思われる(法人税の電子申告など)が、「デジタルファースト」の実現はすぐそこまで来ているのではないだろうか。

日本経済新聞 2018年7月5日配信 健美家編集部 より引用


 不動産業界は他の業界と比較してIT化が遅れていると言われています。紙や電話、FAXでのやりとりが多く存在し、IT化の遅れは長年指摘されてきました。
しかしながら、ここ数年不動産テックによって電子化が進み、2017年10月には「ITを活用した重要事項説明」の本格運用もスタートしています。  また、ブロックチェーンの応用も可能であると言われています。不動産登記を含めた不動産情報の記録・管理や、スマートコントラクトによる不動産取引の電子化・自動化で活用できるとして、売買契約ではエスクロー・エージェント・ジャパン社、賃貸借契約ではAMBITION社が実証実験を行っているそうです。
 また、マイナンバーカードの活用も検討されてきています。ソフトバンク コマース&サービスが提供する「IMAoS(イマオス)」は、入居手続きを電子化が可能な上に、今後はマイナンバーカードの利用者証明機能を使える機能などの追加を予定しているそうです。
 電子化は、業務効率化やコスト削減、コンプライアンスの強化が可能になると言われています。しかし、「紙と判子が根強い日本において、今まで慣れ親しんだフローを変更するには心理的なハードルがあるように思います。」と発言している専門家もおり、完全な普及まではまだ時間がかかりそうです。が、今後も不動産業界のIT化は期待したいですね。



不動産担保ローンの日宝より
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